M&Aという言葉を耳にするが、いまいち意味が分からない。かといって、いまさら誰かに聞くわけにもいかない。そういう悩みを抱えている方は、この記事を読むことでM&Aの目的や仕組みなど、その概要について知ることができます。

敵対的買収への対抗策

経営幹部で多数の株を保有する

敵対的買収は個人株主などから株を買い集め、多数派となって議決権を持つことで達成されるのが一般的です。これを防ぐため、あらかじめ経営幹部によって多数の株を保有して議決権を奪われないようにするのが一般的な対策です。具体的には、創業者とその親族、取締役などによって多数の株を持つようにします。銀行など金融機関が株を保有することもめずらしくないため、売却されないよう経営方針についてしっかりと説明しておかなければいけません。議決権を奪われないように、新株予約権を行使しておくこともあります。適切なタイミングで安く株を発行することで、買収する側の株の保有比率を下げるのがねらいです。ただし、安く株を発行すると既存の株主から批判されるおそれもあります。

退職金を増額して買収のメリットを少なくする

敵対的買収が企画され、うまく達成された場合、新たな経営幹部として買収側の企業から人材が送り込まれるのが通例です。合意のもとでの買収ではないため、それまでの経営幹部は全員が辞任させられることもめずらしくありません。このような状況になるのを逆手にとって、敵対的買収が達成される前に経営幹部の退職金を高額に設定しておく対応策があります。経営幹部だけではなく、管理職の退職金も増額しておく場合もあります。こうしておけば、買収が達成されたとしても支出が大きくなるためメリットが少なく、買収をあきらめる可能性があるのです。しかし、経営幹部の退職金を高額に設定することは株主や従業員からの反発を招くおそれがあるため、難しい金額設定となるのが実情です。